東北地域の産業復興のためには、若手漁師ができるかぎり地域にとどまり、漁業復興の担い手・地域漁業の担い手として活躍し、経済的に発展させていくことが重要である。従来の水産業において、生産者は、長いサプライチェーンの中で、小売業者などの流通から分断され、顧客を知ることなく生産後は卸業者に商品を流すだけ、という構造のもと、価格決定力を持てず、所得低下を強いられてきた。しかし、地域および産業の復興には、農業が6次産業化によって成長産業になりつつあるのと同様、この震災を機に、新たな水産業を想像し、生産者の競争力と所得