山形県
ヤマガタ未来Lab.
この記事は、鶴岡ナリワイプロジェクトより転載しています。鶴岡ナリワイプロジェクトを代表の井東敬子さんが始める時、「鶴岡は自ら動く人はいない」「主婦だからパートしかない」といった声を多く聞いたという。しかし、この2年間で、30人のナリワイ起業家が動き始め、仕事づくりに関する公開講座には年間のべ450人が参加している。事務局も「鶴岡で、こんなに人が来るんだ」と思ったという。私たちは、地域を見る時、地域性と称して一括りに扱ってしまいがちだ。「この街の住民はまちづくりに熱心な人がいない」と言ったように。しかし、イノベーションの理論では、新しいことに最初に取り組もうとするイノベーター層は全体の2%程度しかいないという。つまり、地域で新しいことを始めようとすると、数十人に一人いる「動き出せる人」を見つけ出すことが大切になる。地域住民を一括りにしていると、可能性の芽となる存在を見落としてしまいがちだ。一方で、「動き出せる人」は最初から動いている訳ではない。数十人に一人の状況では、同質性が高い地域コミュニティでは、一人だけ違う動きを始めることはリスクが大きい。だから実際に動かないし、口にもしない。口にしても「実現できるの?」