三十三観音巡礼は、八世紀初頭、徳道上人による「西国三十三ヶ所観音霊場巡拝」が創始とされています。三十三という数字は、観音菩薩が三十三の姿に変化して衆生の悩み、苦しみを救い、願いごとなどの現世利益を叶えてくれるという自在三十三身説に基づいています。 相原友直の『気仙風土草』には、気仙三十三観音は、享保三年(一七一八年)、高田村の検断役佐々木三郎左エ門知則が、父母の安楽追善供養のために選定したと記されております。札所は、聖観音二十ヶ所、千手観音五ヶ所、十一面観音四ヶ所、如意輪観音三ヶ所、馬頭観音一ヶ所とな