福島の食文化「納豆」消費量が日本一!!

福島の食文化「納豆」消費量が日本一!!

まさかの福島県!!

福島県の納豆消費量は日本一で、隣りの茨城県を圧倒する勢いがあります。消費量が非常に多いのは、山深い地形や厳しい気候の環境下で、保存食を確保するための努力をして、発酵食品の文化を生み出してきたためです。
海沿いの地域とは違って、日本海側気候の影響を受ける会津地方では、冬場は大変な豪雪に見舞われます。そのために、冬場には食べ物が乏しくなり、慢性的なビタミン不足になる恐れがありました。福島で暮らしてきた先人たちは、保存が可能な大豆を上手に活用して、冬の栄養源を確保するようになりました。
茹でた大豆を藁苞で包んでから、雪の中に埋めて一晩も待てば、翌朝には納豆が出来上がります。一晩だけの短期間で作りますが、大豆のタンパク質がアミノ酸へと変化して、極めて豊かな旨味が生まれます。
福島の山間部で暮らす人にとっては特に重要な栄養源になりましたが、今では県の全域で重宝され、食卓に欠かせない食品となりました。正月の季節には、お餅にからめて食べることもお馴染みで、幅広い世代が親しんでいます。豊富な根菜や山菜と一緒に作る納豆汁は、福島県の郷土料理を代表するもので、家庭ごとに秘伝の作り方があります。
普通の味噌汁よりも栄養価が高く、食べれば体もよく温まるため、厳しい冬の寒さを和らげるためにも重要な料理です。最近では伝統的な和食だけでなく、洋風や中華風にアレンジして調理することも多いですから、昔よりも多彩な楽しみ方ができるようになりました。