肘折温泉郷は、大同2年の開湯以来1200年を超す歴史をもち、いまなお湯治場的風情を色濃く残した温泉地です。肘折温泉の名は、崖から落ちて肘の骨を折った老僧が、山峡の湧き出るお湯に浸かったところ、たちまち傷が治ったという伝説に由来しています。 肘折温泉では、毎朝(冬期間を除く)5時半頃から朝市が始まります。地元のおかあさんたちが新鮮な野菜や山菜、手作りの総菜をずらりと並べ、温泉街は大変な賑わいになります。浴衣に下駄履きの買い物客との明るいやりとりの声と、カランコロンという下駄の音が、朝の温泉街に響きわたります