美しさと儚さが漂う和洋折衷の美・山形県「銀山温泉」

美しさと儚さが漂う和洋折衷の美・山形県「銀山温泉」

山形県花沢市にある温泉「銀山温泉」は、大正ロマン溢れる旅館が軒を並べる街並みと温泉、そして温泉街中央を走る銀山川と、その両岸に掛かる多くの橋が印象的な温泉地です。しかしその美しさには、単に美しいだけではなく、心をざわめかせる「何か」があります。そんな不思議な魅力の詰まった「銀山温泉」をご紹介します!銀山温泉は、奥州街道から12kmも離れた山間部にあり、「延沢銀山」を掘っていた工夫によって温泉が発見されました。1989年に銀山が閉山した後は人口が激減したものの、温泉地として繁栄していましたが、1913年に銀山川の大洪水が発生し、温泉宿は壊滅的被害を受けました。銀山温泉は、1921年に銀山川の水を利用した発電所が出来たことから徐々に復興し始め、1926年にはついに源泉のボーリングが成功し、温泉街が復活しました。温泉街の復活に先立ち、各旅館は当時最もモダンな建築であった洋風木造建築様式に建て替え、銀山川の橋や歩道を整備し、尾花沢から車で30分とアクセスも改善した結果、多くの湯治客や観光客で賑わうようになりました。多くの旅館は、大正末期から昭和初期にかけての「洋風木造多層建築」となっており、西洋風に木造ではあるものの