民話が息づく『鶴の恩返し』の里へ〜山形県南陽市〜

民話が息づく『鶴の恩返し』の里へ〜山形県南陽市〜

山形県南陽市の漆山地区は、『鶴の恩返し』の伝説が伝わる地として知られています。織機川(おりはたがわ)や鶴巻田(つるまきた)、羽付(はねつき)など、物語を思い起こさせる数多くの地名が残り、また鶴の羽で織った織物を宝物としたと伝えられる古寺もあるこの地方。都会の喧騒を離れて、長い時をこえて受け継がれてきた物語が息づくこの地を訪れてみてはいかがでしょうか。『鶴の恩返し』が伝わる漆山地区の鶴布山珍蔵寺(かくふざんちんぞうじ)は、フラワー長井線「おりはた駅」から徒歩8分ほどの場所にあります。東京からは、山形新幹線に乗って赤湯駅で乗り換えるのが便利です。無人駅であるおりはた駅も、なかなか味わいがあります。駅を降りると、畑や田んぼを縫っていくつかの民家が建っています。遠くに目をやると低い山並みが見え、都会の喧騒から離れてゆったりとした時間が流れています。物語の最後に空へ飛び立っていった鶴も、この山並みの風景を見たのだろうかと、ふと思索にふけることができます。駅から15分ほど歩いて、お寺の入り口へ到着。何十段もある石段を登り、『鶴の恩返し』ゆかりの古寺、鶴布山珍蔵寺にたどり着きます。ゴールデンウィークの時期などに訪れれば、境