震災の遺構と復興をこの目で!宮城県の仙石線・旧野蒜駅で心打たれる旅を

震災の遺構と復興をこの目で!宮城県の仙石線・旧野蒜駅で心打たれる旅を

ぐにゃりと曲がった手すりに看板。雑草に埋もれてしまっている旧線路。旧野蒜駅が伝える震災の遺構は、訪問者に言葉にならない数多くの感情を教えてくれます。しかし、旧野蒜駅が伝えるのは震災の爪痕だけではありません。1分1秒と変わり続ける被災地の復興のプロセスを伝えるシンボルとして、今、新たな進化を遂げています。野蒜駅とは、宮城県東松島市にあるJR仙石線の鉄道駅です。かつては野蒜海岸・奥松島観光の玄関口として人気を博し、多くの観光客で賑わっていました。ところが2011年3月11日の東日本大震災によって甚大な被害を受け、運休を余儀なくされます。約3.7メートルの津波で、駅舎1階部分まで浸水したという当時の爪痕は、今でも見ることができます。ホーム入口にある手すりは大きく傾き、ねじ曲げられ、プラットホームの天井にぶら下がる看板までもが津波によって曲げられています。多くの人に強い印象を与える旧野蒜駅の姿を、震災の遺構として保存して欲しいという声が多数挙がり、東松島市は旧野蒜駅プラットホームの保存を決定しました。かつて野蒜観光に来たことがある人から、震災をきっかけに始めて野蒜を知った人まで、多くの人が今もなお旧野蒜駅を訪ねていま