仙台ミソに、ずんだ…宮城の食文化にはどんな特徴が?

仙台ミソに、ずんだ…宮城の食文化にはどんな特徴が?

食文化

宮城の食文化を象徴するものには、大豆を原料にするものが多く、ずんだ餅や仙台味噌が全国的に知られています。これらの名産品は、仙台藩の初代藩主となる伊達政宗の尽力によって生まれ、製法や保存法も洗練されてきました。

仙台味噌

仙台味噌は透明感のある赤色が特徴で、辛口でありながらも豊かな旨味を含む名産品です。
豊臣秀吉の指揮による朝鮮出兵の際には、仙台藩が持参した仙台味噌だけが腐敗することなく、品質を保ったことで有名になったという逸話もあります。
伊達政宗は料理の研究にも心血を注ぎ、宮城の食文化の基本を作り出しました。ずんだ餅は未熟な大豆となる枝豆を原料にして、ずんだ餡を作るのが特徴の菓子で、タンパク質などの栄養の宝庫です。
他の地方では小豆の餡で和菓子を作るのが普通ですが、宮城では今でもずんだ餡が使われることが多く、ぼた餅を作るときにも枝豆を使います。正月には餅つきをして、ずんだ餡をからめて食べることもあります。
宮城では大豆を原料にする定義山の油揚げも有名で、地元では欠かせない料理となっています。さらに、納豆を利用する文化も発達しているため、大豆は米とともに重要なものとなっています。あらゆる料理に大豆を使うために、植物由来の甘味や旨味が豊富になり、複雑な風味が醸し出されるようになります。今では和牛も宮城の名産品となっていますが、昔からある仙台味噌と見事に調和して、肉の美味しさを最大限にまで引き出す工夫をしているのも特徴です。