藤の滝

藤の滝

太宰所縁の滝があるらしい。本を読まないあたしでも彼のことは知っている。偉人と同じ景色を見て自分は何を感じるだろうか。そんな気持ちでとりあえず行ってみることにした。小田川ダムに向かい数十分。わかりやすい看板はあった。しかし”魚服記”は読み方さえもわからない。この小説の舞台らしい。柵の下に滝の流れる音が聞こえる。どこか降りられる道はないか探す。道は無いけど何かあった。絶壁に生える木に結ばれたロープ…90度の崖などと大げさなことは言わない。でも85度はあった。とどめのハシゴ。ロープで宙ぶらりんのハシゴ。地面まで