かつて、ここには独立国があった。福島・岳温泉「ニコニコ共和国」の歴史が面白い

かつて、ここには独立国があった。福島・岳温泉「ニコニコ共和国」の歴史が面白い

昭和57年独立、平成18年日本国へ統合。これが福島「岳温泉」に造られた独立国の歴史です。安達太良山の麓に広がる、懐かしい小さな温泉街・岳温泉は、かつて独立国「ニコニコ共和国」と呼ばれた国でした。在りし日は、専用通貨が流通し、楽しいイベントが日ごと行われるごきげんな国だったそう。そんな「ちょっと面白い」歴史の名残を求めて、岳温泉を歩いてみませんか。まるで宝探しのような楽しさがあります。40代以上の方なら、かつて日本のあちこちでミニ独立国が乱立した時代をご存じでしょうか。小説「吉里吉里人」に端を発した独立国ブームは全国に及び、そのさきがけとして昭和57年、岳温泉は日本からの独立を宣言しました。日本のあちこちで独立宣言する国が現れた「独立国ブーム」の中でも、岳温泉に建国された「ニコニコ共和国」はその優れた国政が評判となり、いわば「先進国」として、多くの人が訪れたといいます。もっとも栄えた時代は、専用通貨「コスモ」が温泉街に流通し、国境ではパスポート確認が行われ、独自の標準時間までもが設定されたそう。残念ながらブームの終焉とともに、平成18年には日本国に統合されたニコニコ共和国。これらのムーブメントは今でいうところの