小田子不動堂は応永3年(1396)南部政光によって創建されたと伝えられ、いつの頃からか八幡宮が合祀されている。明治の初年頃まではもっぱら小田子のお不動様として尊信されていた。本尊は運慶作と伝えられる不動尊である。
堂内には見町観音堂と同じく108枚の絵馬が残されていた。これらは小田子不動堂をめぐる庶民信仰の実態と推移を理解する上で貴重であるばかりでなく、良馬の産地として古くから著名であった南部地方における江戸時代の絵馬奉納の特色を示すものとして、また量・質ともに優れた東北地方の奉納絵馬の代表的なものとし