魅力No.575の記事でお伝えした、弘前城植物園内の一角、芝生の広がる自由広場の片隅に、大きな木の切り株があります。
これは、「太郎杉の幹」と呼ばれるものです。
太郎杉とは、かつて禅林街の最深部、長勝寺の門前の市道中央にそびえていた、樹齢八〇〇年を超える杉の木でした。長い年月の間にやがて幹の上部は枯れてしまい、地上十七メートルのところで切り落とされましたが、その後も長く、その地にしっかりと根を下ろしてきました。
この辺りに、大きな大きな木があったのは、私もよく覚えています。しかし残念ながら平成十年(一九九