「でんけん地区」とは、正式には「伝統的建造物群保存地区」のこと。城下町や宿場町、農村や漁村の集落などの中に、日本の歴史的な町並みや環境がよく残されている地域を指します。文化財保護法に基づいて定められているこの制度に、青森県内で該当している地域は現在、わずか二つ。ひとつは黒石市中町の、こみせ通り。そしてもうひとつが、弘前市仲町(なかちょう)です。
弘前城北門(亀甲門)の付近一帯に拡がるこの地域は、藩政時代には武家屋敷が集まっていました。その当時の面影をよく残しているということで、昭和五十三年(一九七八年)