陸前高田「気仙大工左官伝承館」で語り部と希望の灯りに会おう

陸前高田「気仙大工左官伝承館」で語り部と希望の灯りに会おう

「気仙大工」は日本四大名工とされる優れた建築技術を誇る職人集団。その技術を後世に伝えるために建てられた「気仙大工左官伝承館」には気仙大工と震災を伝える語り部が。そして3.11を乗り越えたその敷地内には1.17を乗り越えた神戸から運ばれた「希望の灯り」が陸前高田の町を見守っています。岩手県南部、気仙地方と呼ばれる陸前高田や大船渡周辺。この気仙地方は三陸のリアス式海岸が象徴するように、山からそのまま海に落ちるような地形が続きます。つまり気仙地方は田畑を作るのに適さず、そして冬は厳しい寒さもあり古来から飢饉と隣り合わせの生活を余儀なくされていました。そんな中、気仙地方から出稼ぎを中心とした「気仙大工」と呼ばれる優れた技術を誇る匠たちの集団が生まれます。民家から神社仏閣の建築、さらには建具や彫刻までもこなすという多彩な技術力は全国的に見ても評価が高い職人集団だったのです。江戸時代から「南行き」と呼ばれる出稼ぎをしていた気仙大工は、明治以降に開通した東北本線により関東や北海道などにその出稼ぎエリアが広がりました。その実績としては関東大震災後の復興や、銀座・歌舞伎座の建築、さらには大阪城天守閣の復元などが挙げられます。そ