散策で巡ろう!偉人も愛した城下町・盛岡の魅力

散策で巡ろう!偉人も愛した城下町・盛岡の魅力

岩手の県庁所在地・盛岡には『注文の多い料理店』『雨ニモマケズ』で知られる宮沢賢治や、5000円札にもなった新渡戸稲造ゆかりの地。サケも遡上する風流な中津川、城下町に忽然と現れるレトロな洋風建築に名木・石割桜など、江戸や明治の名残を今に伝える史跡や風景が残されています。今回は江戸時代、20万石の城下町として賑わった「東北の小京都」盛岡の魅力をお届けします。岩手県の花巻で生まれ、学生時代を盛岡で過ごした賢治は、「チャグチャグ馬コ」という盛岡のお祭りに感動して連作短歌「ちゃんがちゃがうまこ」を詠みました。賢治は、チャグチャグ馬コの通る道筋の下宿で一年ほど暮らしました。今では下宿の周辺は駐車場になってしまいましたが、そのころに賢治が使用していた井戸が残されています。保存された井戸のある駐車場のすぐ隣に、賢治が使用した井戸水の水脈と同じ水が、こんこんと湧き出す小さな広場があります。湧き出す清水は「賢治清水」と呼ばれ、通学の学生がタンブラーに詰めたり、ご老人がペットボトルに汲んだり、おばちゃん達の井戸端会議場になったりと、憩いの場になっています。「ちゃんがちゃがうまこ」の歌碑も置かれているので、据え置きの柄杓に賢治清水を