古雛が告げる春の訪れ!遠野(岩手)「町家のひなまつり」

古雛が告げる春の訪れ!遠野(岩手)「町家のひなまつり」

内陸と沿岸を結ぶ宿場町として栄えた岩手県・遠野。ここには、商家の女性たちが大切に守り続けてきた、珍しい雛飾りがたくさん残っています。そしてそれらを一度に楽しめるイベントが「遠野・町家のひなまつり」。しかもただ見るだけでなく家々の雛飾りが持つ歴史物語を聞いて楽しむ事も出来るのです。「お雛さま見せておくれんせ」と店を廻り、伝承の里・遠野で、春の訪れを感じる旅はいかがでしょうか?例年2月第3週から3月3日まで行われる「遠野町家のひなまつり」は、雪深い山里で、春を告げる雅なイベントとして、年々大規模になってきました。商家や個人宅で大切に守られてきた男雛女雛は、その人形独自の歴史と、民話の里ならではの物語を語りかけてきます。現在の雛人形は縄文時代の「土偶」、平安時代の「形代(かたしろ)」が原型であると言われ、身代わり信仰が時代とともに変化したもの。「源氏物語」「枕草子」などにも「ひいなあそび」との記述が有るほど古くから、桃の節句として日本に定着しています。中でも遠野地方は、「オシラサマ」「遠野カッパ伝説」等多くの民話が残り、素朴で日本古来の伝承が多く残る地域。この山深い里では「みずきびな」「流し雛」など、春を感じさせる