この踊りは回向踊りで、音頭は「南無阿弥陀仏」を基本にした念仏歌です。庭元は永井の高畔家で寛政のころ祖先が南日詰(紫波町)から養子に来るときこの踊りを持ってきて、代々伝承されてきたといわれます。また、正徳3年(1713)記の回向歌集と明治5年の踊りの記録も保存されていることから、明治初年より更に古くから伝承されていたことが想像されます。持ち物を異にする踊り子が、同時にしかも一緒に踊るのが特色で、中でも大笠を頭上にのせて踊る「笠振」は圧巻です。念仏歌の独特のリズムと情緒のなかに、人間の煩悩を払い弥陀の御来迎に