盛岡に近い雫石地方が本場で,「雫石よしゃれ」ともいわれる。戦国乱世の歴史を背景に興味豊かなロマンを織り交ぜて生まれた唄で地域の人々の精神的支えとして歌い継れ里から里へと広まり,唄に込る情感は踊りとして表現され現在に至る。雫石では祝い事の席,わけて婚礼の祝宴には欠くべからざるものとして歌われ,踊られている。本来は座敷踊りであるがお盆の「雫石よしゃれ祭」時には雫石あねっこによる大パレードの演舞が披露される。甚句形式で曲は活気のあるリズミカルなもの。第三番目の岩手県民定曲に採択された民謡で「からめ節」に匹敵する